愛媛9-3. 表 川 平成25年2月21日(木)快晴
朝8時過ぎに温泉ホテルをチェックアウトし、白猪滝口行きバスに乗るべく2km弱先の横河原に向かう。本流遡行時に横河原周辺には無かった旧重信町のマンホールが広い敷地から出た所に有りカシャ。
横河原までの緩い県道の東側には刑務所、特別支援学校、国立病院と広い敷地が必要な施設が続いている。西側には更に広い愛媛大学病院もある。城下町松山の窮屈な市街地を避けて扇状地の広々としたここにみんな集まってきたようだ。
先日利用した横河原駅でバスを待つが、駅舎内には電車とバスの発車案内が交互に表示される。この周辺のバス路線は複雑な経路をしており、路線図も無いので理解不能である。9時8分、ここが始発の白猪滝口行きバスがやってきて出発。行先はいかにも深山幽谷に有りそうな地名である。
今日は重信川の一番奥の支流である表川を上流部から降りてくる。バス便と標高差260mを考慮して下ることにした。
バスは国道11号の旧道を東に進み、川内橋を渡った所から表川沿いに進む。暫し国道11号を進み桜3里の入口で国道494号に入る。11号はここから道前と道後の境に登って行く。暫く緩い坂道を進み、谷間が狭まった音田地区から急こう配になり2車線の道をぐんぐん登って行く。9時半に標高400mの終点、白猪滝口に到着。滝はここから200m以上登った所に有るようでバス停前の万屋ではコンニャクの製造の湯を道端で沸かしている。国道はこの先千メートルの高みの黒森峠までつづら折りの続く道で登って行く。それにしても松山は海岸部に有りながら周辺に高い山が聳え、東と南は千メートル以上の山が連なっている。甲府や松本にも引けを取らない三方を山に囲まれた町である。
暫し来た道を下り直ぐに点在する集落の狭い急な道に入る。渓谷の底に在る橋を求めて急坂の下り、登りが続く。
左岸側から右岸側に渡り坂道を歩いて行くと渓谷には珍しい広場が現れ、姿形の良い樹がポツンと立っている。この谷間の両側には棚田が沢毎の緩斜面に広がり見ごたえがある。これが未だに集落が残り、バスが通っている元になっているのだろう。
国道が表川を渡る橋は小さな滝の真上に架かり、水が勢いよく橋の下に落ちている。上音田まで下って来ると「金比羅」なるバス停があり、神社と思っていた金比羅は寺の名前であった。石段の奥に山門と境内が広がっている。直ぐ北隣りには惣河内神社が並び、こちらはこじんまりと控えている。かつての神仏混淆の名残が此処にも有る。
里に降りて国道11号の歩道を西に向かう。旧川内町の市街地に近づくとマンホールが現れ、東京の桜と良く似たデザインの大きな桜の花びらが描かれている。楠木の葉も桜の間に入っている。多分町の花と町の木なのであろう。
川内橋からは川の土手沿いの道を西に向かい、快晴ではあるが西風が強く吹く道を歩く。今冬は雨が周期的に降り、川も水量が多いようで本流よりも川らしい川を見ながらひたすら西を目指す。松山道の川内インターを対岸に見やり、本流に合流する手前の表川橋で川歩きを終え更に2km先の伊予鉄見奈良駅に向かう。今朝歩き始めた道に再び合流し、今度はそのまま西の見奈良駅に向かう。急ぎ足で来たので予定よりも1本早い電車に滑り込みセーフで乗り込む。大手町に向かう途中に「鷹ノ子」なる駅があり、ご縁が有る名前なので写真に撮っておく。
松山駅で特急まで30分ほど有るので駅横のラーメン店に入る。松山に来てミスマッチの喜多方ラーメンを食べる。14時23分発の1日2往復のアンパンマン特急に乗車。これなら夕食の支度時間に間に合う。これで松山地区は卒業し、愛媛は肱川の数多くある支流の難問が残っている。
本日の歩行距離:14.3km。調査した橋の数:17。
総歩行距離:5,622.3km。総調査橋数:9,097。
使用した1/25,000地形図:「伊予川内」(松山2号-1)