全国道路橋1巡目点検結果と管理状況に関する考察
1.初めに
令和元年8月9日に国交省はこの5年間に及ぶ全国の道路橋、トンネル、道路付属物などの目視点検の調査結果をマスコミに発表し、ホームページにそのデータが掲載された。その内の橋梁について各管理者別に点検結果の管理状況を判定区分毎にまとめて簡単な考察を行った。
2.管理者別点検橋梁数と判定結果
・今後の管理上特に問題が無いと考えられる管理区分ⅠとⅡの橋が予想していたよりも多く、特に旗振り役の国と地方自治体との間に大きな差が出ていなかった。
・高速道路会社(6社)の高速道の橋のⅠが極端に少なくⅡが多いのが気になる。民営化に伴う管理費の縮小、早期建設した道路の荒廃が進んでいるのが分かる。
名神、東名、中国道など、首都高速のリニューアル工事の実施が身近になってきている。
3.地方自治体(都道府県及び市町村)別判定区分別調査橋数
・道路橋の数、密度は自治体(都道府県)に大きな差が有り、岡山県は全国一橋が多い。岡山平野(干拓地)に広がる農業用水の橋がその元にある。
4.地方自治体別管理区分別比率
3.の管理区分別橋数を百分率表示にすると次のようになる。
・管理状態に自治体の位置、地形による有意差は無い。
5.都道府県別比較
3.と4.を併記し都道府県別に比較検討してみる。
[ 文責 ] SLIM-Japan 理事 山中鷹志