兵庫-6.加古川(その2) 平成24年4月12日(木)快晴

一昨日の折返し点の加古川線厄神駅に向かう。青春18きっぷ利用期間も終了し、姫路への初電は落ち着いた雰囲気が漂う。乗り換えの加古川駅に駅そばが有るのを見つけ引き込まれる。厄神駅から川の土手に上がり、河川敷のマラソンコースを歩く。ほどなくコースの折返し点となり、河川敷の道は無くなり土手上の県道に再び上がる。歩道の無い道がしばし続きやがて最初の大きな支流「美囊川」が合流する。この川は裏六甲の水を集めて西進し、ここで本流に合流する。橋を渡れば三木市となり、200m余り進めば直ぐに小野市と目まぐるしく変わる。早速小野市のマンホールが現れ、絵柄は小野名産の家庭用刃物である鋏と算盤が描かれている。名産物がデザインされているのは珍しいが、どこにでもあるような花などよりはグッド。

 01.ここが左岸側の折返し点

 02.小野市は鋏と算盤

同じく左岸側に合流する「万勝寺川」を越え、春うららの道を進む。大住橋に差しかかると袂の親柱に名産の算盤を使用した橋の長さと、竣工年が珠を使って示している。面白い!この親柱を考えた人に拍手。

 03.願いまして竣工年は?

 04.橋長はいくらになりましたか?

左岸側から右岸に廻り、河川管理用の車の通らない土手上の道を北に向かうと、今度は「万願寺川」が右岸側で合流する。良く似た名前の川が左右から合流するものだ。麻雀に持ってこいの組み合わせの名前である。
神戸の湊川から鈴蘭台を経てやって来る神戸電鉄の粟生線の踏切を渡ると、本流に向かう線路の勾配表が50‰を示している。神鉄名物の急こう配がここにも有る。粟生は集落が小さな地区であるが鉄道のジャンクションで、加古川線の両側に神鉄粟生線と三セクの北条鉄道がくっついている。神鉄の赤、加古川線のエメラルドグリーン、北条鉄道のパープルと色とりどりの車輛が揃っている。

   05.神戸電鉄名物の50‰勾配

粟田橋まで来ると対岸の土手に桜並木が延々と遠くまで連なっているのを見つける。「さくら!アンチャンはとうとう来たヨ」。橋を渡り袂の枝垂れ桜の下で待望の花見弁当ならぬおにぎりを開く。この桜土手は2キロ以上にわたって続き、市民、近隣住民がオーナーとなって整備されたもので、未だ10年も経っていないので桜も大きくは無いが、見事に手入れされ根元にはオーナーの名前、植えたきっかけ、樹に対する思いなどが記されている。今まで見て来た桜では
川堤では秋田県角館の桧木内川の桜が一番であるが、ここも50年ほど経てばここも見ごたえのある並木になるだろう。

 06.枝垂れ桜の下でおにぎりを食す

 07.小野桜堤の地図

 08.桜のトンネルが2kmも続く

 09.桜は全て地元オーナーの寄付

桜並木のトンネルを潜り、並木は新大河橋で終わり橋を渡り再度右岸側の道を歩く。傍らに太閤の渡しなる解説板がある。太閤秀吉の中国攻めの折り、軍勢が加古川を渡るのに地元の船頭が協力し、戦さの後太閤から此処での渡船業の免状が下されたとある。御免状も添えられ、税も免除されたとある。

 10.太閤秀吉の中国攻めに協力した渡し

大門橋に来た所で予定の折り返し点となり、西方の青野ヶ原駅に向かう。この駅の西方の丘陵は自衛隊の演習場になっている。厄神から北の加古川線は日中1時間に1本のダイヤではあるが、川沿いに鉄道が有るのは遡行には助かる。5分前に駅に見事に到着し、桜満開の駅に進入してきた加古川行き2両のワンマン電車に乗り込む。

 11.満開の桜の青野ヶ原駅に進入する電車

今日の歩行距離:17.5km。調査した橋の数:8.
累計歩行距離:1,454.3km。累計調査橋数:2,175。
使用した1/25,000地形図:「三木」(姫路4号-1)、「社」(姫路3号-2)