高知2-7.梼原川(その2)平成26年5月16日(金)晴れ

先週に続き梼原川を目指す。高知駅で高知~須崎の4枚S切符を購入して再度南風に乗車する。須崎で下車し今度は窪川までの普通乗車券を買い鈍行で窪川に向かう。予土線の列車が13時20分発なので時間に余裕がある。最も安くなる方法を考え切符を買う。ジパング倶楽部は年20枚しか無く、貴重なのであの手この手を駆使する。途中の安和駅の駅名をカシャ。

image1 01.土佐のアワに停車

窪川でもまだ時間に余裕が有るので本流遡行時に泊まった鰻屋に向かう。数年ぶりの高いうな丼を沈下橋から飛び降りたつもりで注文する。四万十のウナギはあまりにもテレビなどで取り上げられ、値段も高くなってしまった。

駅に戻り予土線に乗り土佐大正駅に13時51分到着。駅下の下津井行き北幡観光バスは直ぐの14時発車。こちらは列車に合わせたダイヤで助かる。貸切状態で出発し、先日歩いた大奈路の先の木屋ケ内口で下車。狭くなった与作国道を北に進むと最初の橋、沈下橋の木屋ケ内橋の入口に着く。分かれ道には沈下橋の解説板が立ち、直ぐ後には高知には珍しい大きく立派なお堂が控えている。三叉路で井戸端会議ならぬお堂会議にふさわしい場所である。国道から川に降りて行くと沈下橋が現れる。黒い岩肌の川に橋は架かりなかなかの姿である。

image2  02.沈下橋の案内板の後にお堂が

image3 03.絵になる木屋ケ内沈下橋

木屋ケ内集落を過ぎるとしばらくは人家が見当たらない。今日も快晴で黒い河原の岩に青い水と空が映える。日曜日の町内会の大掃除での側溝清掃後の筋肉痛がようやく収まり、なんとか歩ける状態になった。谷間は風が不規則に吹き、一瞬のつむじ風に大事な帽子が飛ばされ、谷間に落ちてしまった。「僕の大事な帽子は何処に行ってしまったのでしょうかね」。帽子無の歩きとなる。左に川、右は山裾の国道の所々には山の清水が引き込まれて利用できるようになっている。有り難や有り難や。

image4  04.真っ黒な岩の間を青い水が

image5 05.国道脇に冷たい清水が

古味野々の少ない家屋を越えると対岸に渡る橋があるので、今度は左岸側から右岸側の町道に入る。坂道を進むと四電の大きな津賀ダムが周囲を圧倒している。四万十川流域で初めて見るダムである。ここから水はトンネルで南西に向かい本流にある発電所に送られる。ダムを越えるとUターンするようにダム頂に向かう道があり、ダムに向かう。金網に囲まれたダム頂の上を渡り再び国道に戻る。

image6  06.四万十川水系最初の大きなダム

image7 07.下道ダム頂の右が一般道

ここから先、下津井までは人家は全く無い。ダム湖の広がる地域には一軒の家も無い。なんちゃ無い!このダム湖には名前が無い。「なんちゃ無い湖」としておこう。湖面には流木やごみが無く美しい状態である。何度も曲がりくねった湖面の道を進むと、入江では流木をかき集める作業をしている。なーるほどこれが綺麗な元である。

image8  08.ダム湖には名前が無いヨ

image9 09.ダム湖の流木をここに集め処分

行き交う車も少ない道を黙々と進むと、山頂部まで伐採された山には機器の搬入路がジグザグに造られている。今はブルドーザーという便利な重機がある。

全く何もない道の曲がり角にこの付近で作業をしている地元業者の現場休憩所が有る。ベンチもあるので暫し休憩する。

image10  10.伐採のための進入路がジグザグに

image11 11.何もない所にオアシスが

長い湖岸沿いの道が尽きると下津井である。大昔に大きく湾曲していた川が途中でちぎれて、湾曲部が取り残されその窪地に集落が出来た。大河の下流には三日月湖として残っている事例が多いが、上流の渓谷にできるのを見るのは初めてである。集落の案内板はその様子が良く分かる。集落に向かう橋から下流を見れば屋形船もある。今宵の宿は集落の入口の国道沿いにある。

image12  12.下津井集落はかつての川の跡に散開

image13 13.ダム湖には屋形舟も

 

本日の歩行距離:12.5km。調査した橋の数:4。

総歩行距離:7,150.9km。総調査橋数:10,827。

使用した1/25,000地形図:「田野々」(宇和島1号-2)、「土佐松原」(宇和島1号-1)」